《憲法9条で平和?》

                    

 

日本共産党は「憲法9条で平和を守ろう」と言っていますが、9条で本当に平和を守れるのでしょうか?

金田一京助先生の国語辞典によれば平和とは<穏やかに治まること>と書いてあります。

では穏やかに治まらないのはどのような場合でしょうか?

1)動乱、内乱、内戦、など
  同じ民族(国民)同士が政権を争って武力衝突をする事、 第2次世界大戦後の戦争はほとんどが同じ民族(国民)同士が戦うものでした。
   例…アメリカの南北戦争、ハンガリー動乱、朝鮮戦争、ベトナム戦争、シリアの内戦など

2))被植民地支配
  植民地として支配されること、武力によって植民地として支配されることは「平和」の真逆のことでありその社会は凄惨を極めていました。
   例…第2次世界大戦前、列強諸国により世界分割されたアジア、アフリカ、中南米諸国

3)併合
  ある国の領土の全部または一部が、他国の完全な主権下に置かれること。
   例…戦前日本に併合された朝鮮と台湾、戦後中国に併合された東トルキスタン、チベット、内モンゴル等

4)暴動、騒乱、テロリズム
  武力や暴力で自分たちの要求を通そうとしたり、不満をぶつけたり、社会に報復しようとする事。
   例…血のメーデー(日本共産党によって起こされた火炎瓶事件)、連合赤軍事件、オウムサリン事件、アメリカの9・11同時多発テロ、イスラム国、等


5)社会不安
  社会不安が戦争につながることもあるので、1951年5月3日の米上院でのマッカーサーの証言の一部を転載します。

 マッカーサーは1951年5月3日、米国議会上院の軍事外交合同委員会で行われた質疑応答で太平洋戦争について次のように述べています.

 『日本が抱える八千万人に近い膨大な人口は、四つの島に詰め込まれていたということをご理解いただく必要があります。
そのおよそ半分は農業人口であり、残りの半分は工業に従事していました。
潜在的に、日本における予備労働力は、量的にも質的にも、私が知る限りどこにも劣らぬ優れたものです。
いつの頃からか、彼らは、労働の尊厳と称すべきものを発見しました。つまり、人間は、何もしないでいるときよりも、働いて何かを作っているときの方が幸せだということを発見したのです。

 このように膨大な労働能力が存在するということは、彼らには、何か働くための対象が必要なことを意味しました。
彼らは、工場を建設し、労働力を抱えていましたが、基本資材を保有していませんでした。
日本には、蚕を除いては、国産の資源はほとんど何もありません。彼らには、綿が無く、羊毛が無く、石油製品が無く、スズが無く、ゴムが無く、その他にも多くの資源が欠乏しています。
それらすべてのものは、アジア海域に存在していたのです。
これらの供給が断たれた場合には、日本では、一千万人から一千二百万人の失業者が生まれるという恐怖感がありました。
したがって、彼らが戦争を始めた目的は、主として安全保障上の必要に迫られてのことだったのです。 』 
 6)宗教戦争
  宗教戦争については、論評を差し控えさせていただきます。

7)民族紛争
  複数の民族間の武力抗争、少数民族の政治化した紛争、複数国家に分離させられた民族間の対立などがある。
   例…ルワンダ紛争のフツ族とツチ族、「5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字、そして、1つの国」と言われるユーゴスラビアの内紛等。

これらの他にも独立戦争やハイパーインフレ、新型コロナ等のパンデミック等、社会が穏やかに治まるのを脅かすものがありますが、これらの事柄は憲法9条で防げるでしょうか?防げるものは一つもありません。

それどころか、憲法9条を廃棄し,軍事力を持ち、侵略に対して交戦権を行使すれば(2)の植民地支配をされるのと(3)の外国に併合されるのは防げます。

 つまり憲法9条は日本の社会を穏やかに治める事(日本の平和)に全く役に立たない事は明らかです。
  以上のように書いてくると、日本が植民地獲得の戦争を起こすのを防ぐという人がいますが、
日本が植民地戦争を起こすことについては

1)戦後70年植民地獲得の戦争は世界中で起きていないこと(国連の役割で)。

2)時の宰相がそのような戦争を起こそうとすれば直ぐにリコールされ、政権が維持できなくなること

3)日本は法治主義と民主主義が確立されていること。

 以上のことから日本が自ら戦争を起こすというのは絵空事です。

 しかしながら
 <武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する>
  
という文言を日本に守ってもらいたい国があります、それは我が国固有の領土を不当に占領している国(R国、K国)と尖閣や沖縄は自国のものであると言い出した国(C国)です。

そしてそれらの国の利益を優先させ、日本社会の平和について深く考えないメディア、評論家、コメンテーター、文化人、政治家(政党)にとっては<憲法9条>は一言一句変えてほしくないのです。

 日本の平和の役に立たない<憲法9条>に対する態度をみればその人(政党)が本当は誰の味方なのか判ります。

                       このページの拡散をお願いします  相良 和文




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